関数 y=f(x) のグラフを,
x=a の近くで
n 次関数で近似するために
Fn(x) =(f(n)(a)/n!)(x-a)n +(f(n-1)(a)/(n-1)!)(x-a)n-1 + ... +f '(a)(x-a)+f(a)
を考えよう.ただし, f(k)(x) は f(x) の k 階導関数で, n! は n・(n-1)・・・2・1.
y=F2(x)= (f "(1)/2!) (x-1)2+f '(1)(x-1)+f(1)
y=-3(x-1)2+2
y=F2(x)= (f "(0)/2!) x2+f '(0)x+f(0)
y=-x2/2 +1
y=F3(x) =(f(3)(0)/3!) x3 +(f "(0)/2!) x2+f '(0)x+f(0)
y=-x3/6 +x
まず,n=1,2,3, ... のときに それぞれ n 次関数 y=Fn(x) を計算すると
1. n=1,2 の場合
2. n=3,4 の場合
3. n=5,6 の場合
4. n=7,8 の場合
となり,一般の場合には,n=2m-1,2m(ただし m は自然数)とすると
となります.
これらのグラフが,f(x)=sin x のグラフに近づいていくようす をアニメーションで観察して見ましょう.
これを観察するために MathReader を起動し,実行ファイル
lesson4.nb
を開きます。
(file メニューで open をクリックして
lesson4.nb
を選択)。
(注意) 実行ファイル
lesson4.nb
が C ドライブのフォルダー MathReader に保存していない場合は
ここをクリックして手に入れてください。
n 次関数のグラフは,n を大きくしていくと,
三角関数のグラフと重なる範囲が
広がるように描かれていく.
上で観察したように,もっと複雑な関数 f(x) に対しても,
y=f(x) のグラフは,点 (a,f(a)) の近くで
先に考えた n 次関数 y=Fn(x)
によって
近似することができそうです.
この理由を考えて見ましょう.
y=f(x) のグラフを,点 (a,f(a))の近くで,
n次関数のグラフで近似するには
y=(f(n)(a)/n!) (x-a)n
+(f(n-1)(a)/(n-1)!) (x-a)n-1
+ ...
+f '(a)(x-a)+f(a)
とすればよい.
(5) 関数 f(x)=1/(1+x) について, x=0 の近くで,n 次関数
y=Fn(x)
を考えよう.
この関数は x=-1 で微分できません.
このとき
を計算する. f(n)(x) =(-1)(n)n!/(1+x)(n+1) だから f(n)(0)/n! =(-1)(n) となるので
と計算されます.
アニメーションによってその近似の進行状況を観察して見ましょう.
この近似状態を観察するために MathReader を起動し,実行ファイル
lesson5.nb
を開きます。
(file メニューで open をクリックして
lesson5.nb
を選択)。
(注意) 実行ファイル
lesson5.nb
が C ドライブのフォルダー MathReader に保存していない場合は
ここをクリックして手に入れてください。
THANK YOU VERY MUCH