II  3次関数を2次式で近似する.


(1) 前と同じように3次関数 f(x)=x 3-x2-2x に対して, y=f(x) のグラフを 描きます.

(ここをクリックしてください)


(2) 今度は,上のグラフ上の1点 (0,0) に,さらにグラフ上の2点 (-(1/n),f(-(1/n))), (1/n,f(1/n)) を追加して,
3点

(-(1/n),f(-(1/n))), (0,0), (1/n,f(1/n))

を通る2次関数

y=Ax2+Bx+C

を計算します.

(ここをクリックすると,A,B,C の答えが出ます)

(3) n を大きくしていくと (2) で求めた 2次関数はどのように変化するでしょうか.
n を大きくしていくと,1/n2-2 は -2 に 近づくから,2次関数

y=-x2-2x=-(x+1)2+1

のグラフに近づいていきそうです.

実際にアニメーションで観察しましょう.

これを観察するために MathReader を起動し,実行ファイル lesson2.nb を開きます。 (file メニューで open をクリックして lesson2.nb を選択)。
(注意) 実行ファイル lesson2.nb が C ドライブのフォルダー MathReader に保存していない場合は ここをクリックして手に入れてください。


観察 2

(2) で求めた2次関数は,
n を大きくすると

y=-x2-2x=-(x+1)2+1

に近づきますが,
このグラフは原点の近くでは
与えられた3次関数のグラフに
最も近いものといえます.


(4) 再度,アニメーションで観察しましょう.

これを観察するために MathReader を起動し,実行ファイル lesson3.nb を開きます。 (file メニューで open をクリックして lesson3.nb を選択)。
(注意) 実行ファイル lesson3.nb が C ドライブのフォルダー MathReader に保存していない場合は ここをクリックして手に入れてください。


(5) 上の2次関数 y=-x2-2x=-(x+1)2+1 は

y=(f "(0)/2)x2+f '(0)x+f(0)

として(わかりやすい規則で) 計算できることがわかります.
その理由は,下の 考察 からわかります.


考察 2

(2)で計算した A, B は,n で表される式だから
A(n), B(n) のように表す.
このとき, n を大きくすると
 A(n) は f ''(0)/2 に,B(n) は f '(0) に
近づくことがわかる.

(理由を知りたい場合は, ここをクリックするとPDFファイルで説明が出ます)


確認2

関数 y=f(x) のグラフ上の 1点 (a,f(a))を定めると,
3点 (a-h,f(a-h)), (a,f(a)), (a+h,f(a+h))
を通る2次関数のグラフは
値 h を限りなく小さくするとき, 2次関数
y=(f "(a)/2)(x-a)2+f '(a)(x-a)+f(a)
のグラフに近づく.


(注意)

グラフ上の3点を
(a,f(a)), (a+h,f(a+h)), (a+2h,f(a+2h))
として 考えても同様の結果が得られます.



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